卵の品質を安定させるための取り組み
昔の味たまごです。
上の画像は餌箱を横から写したものです。
餌箱に入っている機械はレベルフィーダーといい、重要な役割をします。
昔の味たまご農場では、このような給餌機を導入しています。
人件費の削減と言うのも大きな理由の一つですが、きちんと整備すれば人が手で給餌するよりも高い性能を発揮します。
この機械が鶏舎の奥と手前を行ったり来たりして給餌をする仕組みです。
卵はバームクーヘンのように層になり形成されます。
ですので、私は給餌の回数は多い方が品質は安定するのではないかと、考えています。
昔の味たまご農場では1日3回給餌をします。人力だと3回は難しいと思います。
ここしばらくヒナを入れるための作業が続いていました。
汚れた鶏舎を清掃するのも大事ですが、各装置のオーバーホールも重要な作業です。
レベルフィーダーをオーバーホールします。
品質のバラつきを出ないようにするためには、全ての鶏に適切な量を均等に餌を与えると言う事が重要です。
給餌量が少なすぎるのはもちろんダメですが、多すぎてもダメです。
多すぎると好みの材料だけを食べ、嫌いな材料は食べ残すからです。まるで野菜を残すうちの娘のようです。
この機械は鶏に餌を与える際に非常に重要な役割をします。
スライドエルボーと言う部品です。
この筒の部分はスライドすることで餌の量を調節出来ます。
伸ばせば少なくなり、縮めれば多くなります。
次の餌の時間までに餌箱が空になるように、日々細かく調整します。
そう食べ残さないことが重要なのです。
このハケのような部品はちらかった餌を餌箱の中央に集める役割をします。
ハケで集められた餌を、この金属のヘラのような部分が平に均します。
上下させることで、均す高さを調節できます。
シャッターがあり、進むときはシャッターが開いていて餌が出ます。
戻る時は閉まり、餌は出ません。
消耗品を交換しました。
新しいと気持ちが良いですね。
このレベルフィーダーは性能は良いのですが、こまめなメンテナンスが必要で、またケージに引っ掛かり大きく破損したりとトラブルも多く、使わない農場も多いようです。
こういった機械の整備なども養鶏農家の大事な仕事です。
こんなことを書くと、こだわりがないと思われてしまいそうですが、卵を美味しくするのは餌屋さんの仕事です。
餌屋さんは、養鶏農家には太刀打ちできない知識と技術を持っています。
自分達が選んだ餌のポテンシャルを損なうことなく、鶏に産ませるのが養鶏農家の仕事です。
もちろん安定供給することも大切です。
品質にばらつきが少ないのも昔の味たまごが料理人の方々から愛される理由かも知れません。
ご興味がありましたら餌の設計士さんの話も読んでみて下さい。