100年後も美味しい卵を作るため、良い環境作りの取り組み

三歩進むと忘れる、と言われている鶏。
その鶏が他を欺いたり、状況を判断して難しい意思決定をしていると聞いたら信じますか?
例えばこんな事実があります。
鳴き声を声紋分析したところ、少なくとも24種類の鳴き声を使い分け、コミュニケーションを取っています。
会話が出来るばかりか、状況を判断して意思決定をすることも出来ます。
例えば、鷲に狙われているのに気付いた雄鶏(オンドリ)は、近くにいる雌鶏(メンドリ)に警戒を知らせる鳴き声で注意をうながします。
しかし、気に入らないオンドリが近くに居た場合には教えません。
なんだか恐ろしいですね。
実はもっと難しい判断もします。

 

ボリスブラウン

 

自分が安全な茂みの中に隠れていて、気に入らないオンドリが上空から丸見えだった場合、鳴き声を発して鷲に存在を知らせます。

さて、昔の味たまご農場は、住宅密集地域にあります。
ここで養鶏をする一番の問題は、臭いやハエなどの虫の発生などがあります。
先日、ウィキペディアで麻溝台についての項目を参照しとところ、下のように書かれていました。

宅地化による新住民の流入とともに鶏舎からの悪臭が問題となり、2000年頃をピークにこの地域での養鶏は急速に衰退しつつある。
ウィキペディア参照(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%BB%E6%BA%9D%E5%8F%B0)

そうなのです、悪臭の問題は最も重要な問題になります。
ここ麻溝台は戦後の開拓部落です。
当時は民家もほとんどなく、私の祖父の世代の方々が必死に開拓し、農業をはじめ畜産も盛んになりました。
農家も畜産農家も少なくなってきましたが、今でも麻溝台開拓者親睦会が二世を中心に開催されています。

パグマ工場

現在は民家も多く、ここで養鶏を続けて行くには環境の整備は重要な問題です。
環境整備のため、当農場で導入を検討しているのが、有機性廃棄物処理装置「パグマ」です。
この装置で鶏糞を堆肥化するのでは無く、炭化させてしまいます。

 

 

 

 

鶏糞堆肥

現在は鶏糞を堆肥化することで、悪臭や害虫の発生を出来る限り抑制しています。
しかし、醗酵させるため醗酵臭が発生しますし、アンモニア臭も発生します。

 

 

 

 

パグマⅢ型パグマは鶏糞を無煙燃焼させることで炭化させます。
そうすることで、木を燃やすような臭い以外、臭わなくなります。
燃焼させる行程で木酢液が採れます。
殺菌力、消臭効果のある木酢液を散布することにより、農場全体の消臭効果も期待できます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

堆肥舎の改装・パグマ導入

地元の岩崎土木さんの協力のもと、パグマを導入するための整備を行いました。

堆肥舎改装・パグマ導入

さて、用意はできました。
まだ資金繰りの問題がありますが、出来る限り早くパグマを導入し、臭わない養鶏場を作りたいと思っています。
ご近所の皆様のためにも、100年後にもここで養鶏を続けるためにも、良い環境を作ることは大切です。

 

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昔の味たまご農場は、ここ相模原市で昭和30年代から養鶏場を営んで参りました。 少しずつお取引先も増え、多くの料理人からも認められるようになりました。 また多くの自然食品のお店でも販売して頂いております。 瞬間的に美味しい卵を作るのは簡単ですが、作り続けるのは簡単ではありません。 美味しいだけでなく、安定感のある品質が多くのシェフ、料理人から愛される理由の一つです。

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