【ピータンの作り方】昔の味たまごでピータンを作りたい!
そもそもアヒルの卵で作るピータンは鶏卵を使って自分で作れるのか
自慢の昔の味たまごでピータンを作ってみたら、とんでもなく旨いんじゃないだろうか?!
そんなことを思いつき、加工してくれるところを探してみたのですが、残念ながら見つかりませんでした。
どうしても食べてみたい!
こうなったら、自分でピータン作りに挑戦することにしました。
ピータンを作る前に、ピータンができる仕組みから
まずは、ピータンが出来る仕組みを知ろうと思い勉強したのですが、いきなり驚きました。
皆さんはピータンが発酵食品ではないって、知ってましたか?
そうなんです、ピータンって発酵食品じゃないんです。
あの変化が醗酵でないのなら、いったい何なのかと言うと、あれは純粋な化学反応なんですね。
これには驚きました。
卵を置く環境を、強アルカリにするのがキモ
たまごのpHは産みたてで7.6程度、古くなるにつれ9.2程度になるのですが、それを強アルカリの環境に置いてやることで、化学反応を起こしてあのように変化します。pH12が目安のようです。
酵素の働きにより変化しているなら醗酵ですが、ピータンの場合は酵素は働いていませんので純粋な科学反応と言う事になります。
仕組みとしては、卵殻の気孔から強アルカリが染み込んでタンパク質が変性し、アミノ酸などが卵白中にある微量な糖分と反応することで褐変化(茶色く変化)して、ゲル化します。
褐変化する現象のことをメイラード反応と言います。(メイラード反応についてはこちら)
肉を焼いたり、パンを焼いたり、卵を焼いたり、食材に熱を加えて褐変化することもメイラード反応と言います。
うまみが増すように感じますが、香りや風味に作用するようです。
卵白が変化すると共に、卵黄は組織が壊れてクリーム状になります。
ピータンが黒っぽいのは硫化鉄
ピータンと言うと黒っぽいイメージがありますが、本来ピータンの卵白はメイラード反応により茶褐色です。
なぜ黒くなるのかと言うと、卵白の成分が変化する過程で硫化水素が発生します。
この硫化水素が卵黄の鉄分と反応して黒い硫化鉄になります。
卵黄が硫化鉄で黒くなり、硫化鉄が卵白まで染み込むと全体が黒っぽくなります。
卵をゆでると黄身の端が緑がかった黒っぽくなる現象。ゆで卵は手短にゆでると卵黄も黒くなりません
ちなみにゆで卵で卵黄の周りが黒くなるのも、硫化水素と鉄が反応して硫化鉄が発生するので黒くなります。
15分以上ゆでると硫化鉄が発生しやすくなるので、黒くなるのが嫌な方は手短にゆでると良いですね。
本当に粘土で卵を包むとピータンが出来る?
どうやったらピータンが作れるのか?
強アルカリ性の粘土で包んで2か月ほど熟成させるとピータンが出来上がるそうですが、個人的には無理だと思っています。
鶏卵の殻はそのくらいじゃ浸食を許さないと思うのです。
そうでなければ安心して生で食べられるはずがありませんから。
実際に鶏卵での成功例を見つけられませんでしたので、僕の考えもあながち外れてはなさそうです。
鶏卵は生で食べられるがアヒルの卵は生では食べられない
気になったのでアヒルの卵について調べたところ、ウィキペディアで参考になる記事を見つけました。
「アヒルの卵は鶏卵と違い、内部にまで細菌類を多く含むことが多く、生のままでは食べられない。」
だそうです。
鶏の卵でしたら、内部に細菌がいるなんてことはまずありません。
アヒルの卵は外の環境に影響される可能性もありそうです。
そこの違いを考えて工夫する必要があるような気がします。
ちなみにピータンの賞味期限は2年ほどあるそうです。
強アルカリの環境では細菌は生きられないので、卵も腐らないんですね。
剥いてすぐのピータンはとにかく不味い!いったいそれはどうすればおいしくなるのか。
ピータンを美味しく食べるためには、ひと手間が必要です。
アンモニアが発生するため剥いてすぐのピータンはとにかく不味いので、殻をむいて8等分にカットしたら数時間冷蔵庫で置いておくと良いそうです。
うちの嫁さんも横浜中華街でピータンを買って、その場で食べたらとにかく不味かったとか。
数か月後をお楽しみに
理屈が分かったのでピータン作りにチャレンジしてみたいと思います。
上手く行ってもダメでもご報告しますので、数か月したらまた覗きに来てください。
上手くいかなくても、しつこくチャレンジしてみます(^^v
続きは鶏の卵でピータンの自作は成功するのか?をご覧ください。